Oxfordで、GLP-1を研究していた糖尿病専門医が、肥満治療を考えます。

サノレックス(マジンドール)について

個人的には、もう使うべき薬ではないと考えています。

 

理由として、

 

① 覚せい剤だから

 

 向精神薬に関する条約(Convention on Psychotropic Substances)のクラスⅣに分類されており、国際的にも完全な向精神薬扱いになっています。

 

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マジンドール  アンフェタミン

 

② 十分なデータがないから

 

 日本で開発されたこともあり、世界ではあまり研究されていないようです。

 

 Pubmedでmazindol obesity のキーワードで検索しても55件しかヒットしません。

 

 その研究は規模が小さく、観察期間も2~3か月。使用後のフォローアップについての情報も見当たりませんでした。

 

インスリンや成長ホルモンの効果も下げてしまうので、アンチエイジング的にもマイナス。

 

 使用した人たちの声のなかには、「10kg痩せた後、30kgリバウンドした」とか、「摂食障害になった」などもあり、迂闊に手を出すと、残りの人生を棒に振りかねません。

 

③ ほかの選択肢がいくらでもあるから

 

 GLP-1注射と比較して、飲み薬という点以外のメリットがありません。
サノレックス(マジンドール)はBMI35以上、3か月以内の縛りで保険が認められているのですが、決して安全な薬ではありません。なぜ3ヶ月以内かを考えたらわかると思います。
食欲をコントロールしないと、肥満による呼吸不全で死亡する可能性があるような場合に使う薬でしたが、もう必要ないのではないでしょうか。
いまだに痩せ薬として売られているようですが、この薬をすすめているところは、知識がないか悪意があるかのどちらかだと思います。
重藤誠 by
しげとう・まこと●医学博士。日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。亀田総合病院、オックスフォード大学正研究員などを経て、2016年9月に開院。GLP-1に関する論文が国際科学雑誌に掲載されるなど、業績多数。国立滋賀医科大学の客員講師も務めている。

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