Oxfordで、GLP-1を研究していた糖尿病専門医が、肥満治療を考えます。

ダイエットに失敗しないための4か条

肥満の原因はストレスなのに、ストレスを上乗せする方法でダイエットするのは賢い方法とは思えません。

以下が当院での治療方針です。

1.カロリー計算をしない

2.体重計に乗らない

3.激しい運動はしない

4.ミラクルフードや禁止食品をつくらない

常識と逆のように感じるかもしれませんが、常識的な方法は失敗することがわかっています。

1.カロリー計算をしない
 そもそも、カロリーとは何でしょうか?
 まず、前提として1kgの水の温度を1℃上げる熱量が1kcalで、炭水化物、蛋白質は1gで4kcal、脂質は9kcalということになっています。食品の熱量は、概ねこの比率から概算されていますが、同じ食品でも見る人によってかなりの差があり、かなりいい加減で、数倍の開きが出てしまったりします。
 また、同じものを食べても吸収効率、利用効率はその人の体質により様々で、「○○kcalにすれば痩せる」ということは言えません。
 
 また、カロリーを計算できたとしても、めんどくさくて続けられません。糖尿病患者さんでも、毎食、ご飯の量を秤で測っている人は稀です。

 さらに、そこまでやったところで、空腹感を抑えてカロリー制限ができる人はさらに稀です。人間、一度食べたいと思ったものを我慢することはまずできませんので。

 私は糖尿病専門医として総合病院でも働いているので、そのときは仕事として「糖尿病食○○kcal、塩分6g・・・」のような食事箋をつくるわけですが、実際はカロリーよりも食品の質を高めるよう指導しています。

2.体重計に乗らない
 これも、専門医としては毎日体重を測ってくださいというべきなのでしょうが、個人的にはやらない方がよいのではないかと考えています。1-2kgは水分や便の重さで変化しますので、それに一喜一憂するのはバカバカしいでしょう。

 体重が減っていた場合:励みになるかもしれませんが、嬉しくて気が緩んでしまうこともあります。

 体重が増えていた場合:がっかりして、それだけでストレスになります。努力しているのにうまくいかないので、「もうどうでもいい」という心理状態になってしまい、ダイエット自体の失敗につながります。

3.激しい運動はしない
 まず、肥満者は運動に向いていません。無理に激しい運動をすると関節を痛めてしまうことが多く、余計に動けなくなるリスクがあります。
 激しい運動をした結果、意志力を使い果たし、その後、ドカ食いをしてしまうという失敗パターンが考えられます。
 また、科学的にも運動で痩せるというデータはありません。

4.ミラクルフードや禁止食品をつくらない
 りんごダイエットやバナナダイエット、納豆ダイエットなど、特定の食品を食べまくるダイエットや、絶対食べてはいけない食品をつくってしまうのは、栄養が偏る原因になります。

 不足する栄養素があると、脳がそれを補おうとして食欲を刺激してしまい、結局、食べる量が増えてしまっていると思われるケースをよくみかけます。

 また、「コレを食べていればこんないい効果があるので、多少無茶しても大丈夫」という、心理的落とし穴にもなり得ます。

 まずは、間違ったことをやめてみるだけでも効果はあるはずです。
 ダイエットをやめたら体重が減ったという人もいるくらいですので。

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重藤誠 by
しげとう・まこと●医学博士。日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。亀田総合病院、オックスフォード大学正研究員などを経て、2016年9月に開院。GLP-1に関する論文が国際科学雑誌に掲載されるなど、業績多数。国立滋賀医科大学の客員講師も務めている。

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