Oxfordで、GLP-1を研究していた糖尿病専門医が、肥満治療を考えます。

ココナッツオイル有害説

数年前にブームになっていたココナッツオイルについてです。

まず。私が科学論文を探した範囲(Pubmed)では、しっかりした研究は見つからず、現段階で明確に「ココナッツオイルは健康に良い」という根拠はありませんでした。
いずれにしても、特定の食品の効果を研究するのは、観察期間などの問題もあってかなり難しく、解釈が割れやすい分野です。

そこで、脂質の8割がココナッツオイル由来という、スリランカの統計を考察してみましょう。
http://top10.sakura.ne.jp/SriLanka-p3.html
                                          偏差値
成人の太り気味の割合(BMI25以上)       21.9% 2008年 155位/189カ国中    38.0
成人の高血圧の割合            39.2% 2008年 101 / 189    48.8
成人の高コレステロール割合(5.0mmol/L以上)  36.0% 2008年 105 / 189    47.6
成人の高血糖割合(空腹時血糖7.0mmol/L以上)  8.8% 2008年 110 / 189    47.0

・・・どうやら、あまりよろしくないようです。

貧困や紛争があり、生きること自体がかなり大変な国という事情もあり、日本と比べるとストレスレベルは高そうですので、そのあたりの影響も考慮する必要はあるでしょうが、ココナッツオイルを摂ったからといって健康になることは無いと思います。
個人的には、少量とる分には良くも悪くもないと思いますが、多量に取るのは危ないと思います。
なにしろ、飽和脂肪酸ですので、肝臓や血管には負担になってしまいます。
ネズミの実験では、ココナッツオイルの大量摂取で普通に脂肪肝が誘導されているわけですし、普通に飽和脂肪酸として扱うべきでしょう。

巷で言われている良い効果を否定するつもりはありませんが、あくまでミラクルフードは存在しないというのが私の考えです。

ダイエット目的で一日に100g以上飲むと良いなどと指導してしまっている医者もいるようですが、私はやめておいたほうが良いと思います。

http://shigeto-cl.com/

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重藤誠 by
しげとう・まこと●医学博士。日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。亀田総合病院、オックスフォード大学正研究員などを経て、2016年9月に開院。GLP-1に関する論文が国際科学雑誌に掲載されるなど、業績多数。国立滋賀医科大学の客員講師も務めている。

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