Oxfordで、GLP-1を研究していた糖尿病専門医が、肥満治療を考えます。

炭水化物と脂肪のどちらが体脂肪になりやすいか

炭水化物は太るから摂らないという人がいるようですが、本当でしょうか?

 

体脂肪として蓄えられるために必要なエネルギーは

炭水化物: 摂取カロリーの15-20%

脂質  : 摂取カロリーの3%

となっており、脂質のほうが圧倒的に効率的に体脂肪になりやすくなっております。

一方、脂肪は吸収されにくいから太りにくいという説もあるようですが、私としては否定的です。

一度に大量に摂れば、吸収の限界があるので吸収率は悪いはずですが、通常の食事においては、炭水化物、タンパク質、脂質のいずれも99%以上が吸収されますので、やはり脂質のほうが太りやすいはずです。

生物の細胞膜は脂質で出来ているため、体内での脂質は化学的な活性が高く、細胞に与える影響も高いといえます。

 

なお、タンパク質が体脂肪を増やしにくいことは、研究としても多く出ていますが、摂りすぎはやはり害があると思われます。

また、体にはタンパク質を糖(炭水化物)に変換するシステムがあるため、摂りすぎればタンパク質で太ることもあります。

そもそも、エネルギーとして利用するには効率が悪く、代謝の過程で窒素酸化物などが発生してしまいます。

 

個人的には、人間にとって炭水化物が最も効率的な栄養素だと思うのですが、それでも摂りすぎると糖化という問題がおこります。

 

いずれにしても、いわゆるPFCバランス(蛋白、脂質、炭水化物の比率)でダイエットをしようとするのは馬鹿げていると思います。

人それぞれ体質が違いますので、食事療法において、絶対的に正しいものは存在しません。

私は、可能な限り、その地域で伝統的に食べられているものを適量食べるようにするのが、最も手堅い方法だと考えています。

 

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重藤誠 by
しげとう・まこと●医学博士。日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。亀田総合病院、オックスフォード大学正研究員などを経て、2016年9月に開院。GLP-1に関する論文が国際科学雑誌に掲載されるなど、業績多数。国立滋賀医科大学の客員講師も務めている。

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