2019年8月4日
GLP-1は膵臓の細胞に作用し、インスリンの分泌を刺激するほか、インスリン分泌細胞を増やす作用があるとされています。
健康にとって好ましい作用なのですが、膵臓を刺激するのなら膵炎や膵癌が増えるのではないか?ということが考えられ、議論になっていました。
しかし、現在では、100万人規模の研究から、そういった副作用はないことがわかっており、最近は話題にすらならなくなっています。
1 53万2 513人のGLP-1製剤を使っている糖尿病患者を観察したところ、膵炎との関連は認められませんでした。
※糖尿病自体が膵炎の危険因子です。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27479930
http://www.bmj.com/content/bmj/352/bmj.i581.full.pdf
大きいものはこういったところですが、ほかにも、GLP-1の安全性を示す報告は多くあり、まず問題はないと確信し、昨年、クリニックを開院した次第です。
肥満自体が膵炎の危険因子ですので、そちらに気をつけたほうがよいでしょう。