2022年2月2日
肝臓は代謝にとって重要な臓器です。
肥満があると、多くの場合は脂肪肝になっているのですが、最近では脂肪肝から肝硬変、肝癌になるということが話題になっており、たかが脂肪肝とはいえなくなっています。
肝硬変は、アルコールやウイルス肝炎が原因と思われていましたが、ウイルス肝炎は新薬で激減していますし、これからは非アルコール性、非ウイルス性のものが問題になりそうです。
GLP-1が肝臓に与える作用についての論文は、あまりないのですが、14人の非アルコール性脂肪性肝炎のある肥満者に対し、GLP-1を投与したところ、3か月で体重が6kg減って肝機能が改善したと言うものがありました。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4713865/
体重が減った影響が大きすぎて、直接作用があるのかないのかは評価しにくいところです。
肝臓にはGLP-1レセプターが無いとされていましたが、最近になって、あるという論文も出ています。
決定的な証拠ではないですが、細胞レベルでも肝細胞はGLP-1に反応するので、現時点で発見されているレセプター以外のGLP-1レセプターが存在すると思われます。