Oxfordで、GLP-1を研究していた糖尿病専門医が、肥満治療を考えます。

長野県はなぜ医療費を使わずになぜ長寿県になったか?

長野県の平均寿命は、男性80.88歳 、女性87.18歳と全国で1位となっています。

しかし、一人あたり医療費は低く、特に、後期高齢者医療費は2010年で77万円で全国44位です。

ここで、「病院がない方が健康になる!」とか、「病院が病気をつくっている!」という方向へ行ってしまう人が一定数いるようですが、さすがにそれは暴論である可能性が高そうです。たしかに、弁護士が増えれば訴訟が増えるように、医師が増えると病気も増えることは事実なのですが、それは経済システムの問題であり、医療そのものが悪いことをしているというのは短絡です。

私が調べた限り、半世紀以上前に佐久総合病院にいた若月先生が中心になり、野菜を多く摂り、塩分をへらす習慣を広めた結果、長寿が実現していますので、むしろ、病院の功績だと思われます。

財政崩壊した夕張市で、医療費を使わなくなったら健康になったというようなことがいわれていますが、実際の現場はそうでもないということも聞きます。

さすがに、救急がないと、寿命という意味では絶対的に不利ですし。

 

私は、健康長寿であるのに最も重要なことは、「健康は自分自身でしか管理できない」ことの自覚だと思っています。

近くに医療機関がないと、否応なしに自己管理意識が強くなり、結果として健康長寿になっているのでしょう。

逆に、近所に大きな病院があると、何かあっても病院に行ったらいいや、と甘えて無理してしまう人が多いのではないでしょうか。

現在のレベルの医療では、既に起こってしまった病気に対しては、実はたいしたことができません。

私も、絶対に病気にはならないぞと、強く自覚し、生活しています。

 

 

おまけですが、長野県は、塩分摂取量も多く、全国で4位の摂取量なのですが、1960年代の16g以上と比べ、11g程度に減っていることから、減塩が、脳卒中を予防し、寿命を伸ばしていることがわかります。

ですので、長野県は塩分をたくさん摂っても長寿なのだから、減塩してはいけない!とするのも、データの解釈としては浅いです。時系列で見れば、明らかに間違いです。

とはいえ、11gくらい摂っても、世界一クラスの長寿が実現できているので、健康な人に対してやたら減塩をすすめるのも間違いだと思います。

実際、食塩感受性高血圧は20%くらいなので、多くの場合、減塩しても血圧は下がらないのですよね。

ですので、減塩は肯定も否定もしません。

私は、ケースバイケースで指導しています。

体重を減らしたいときや、糖尿病や腎疾患がある場合は、必須でしょう。

 

結局のところ、あまり個別のデータに踊らされずに、食生活を中心に生活環境を整え、ストレスをへらす努力をするのが王道だと思います。

 

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※図はhttps://www.minnanokaigo.com/news/kaigogaku/no43/より引用

重藤誠 by
しげとう・まこと●医学博士。日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。亀田総合病院、オックスフォード大学正研究員などを経て、2016年9月に開院。GLP-1に関する論文が国際科学雑誌に掲載されるなど、業績多数。国立滋賀医科大学の客員講師も務めている。

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