Oxfordで、GLP-1を研究していた糖尿病専門医が、肥満治療を考えます。
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時間管理は体調管理

 

時間管理という言葉があります。

最近では、ToDoリストやスケジュール、ポモドーロテクニックなどの様々な方法があります。

最近は、こういった小手先のテクニックはあまり効果がなく、エネルギーのコントロールが重要という考え方にシフトしています。

 

 

昔からこの主張をしている人が書いた本に

 

成功と幸せのための4つのエネルギー管理術―メンタル・タフネス

https://www.amazon.co.jp/ジム-レーヤー/dp/4484041200

 

というのがあるので紹介します。

 

ここでのエネルギーは、仕事をするための活力のことです。

身体・情動・頭脳・精神をベースに、自分のエネルギーを管理する方法です。

以下にざっくりとしたチェック項目を示します。

 

身体

○ジャンクフードを食べることが多い

○睡眠時間は7-8時間以下

○一日の中で定期的に休憩をとっていない

○運動習慣がない

 

情動

○家族や恋人との時間が十分に取れていない

○感謝や達成感を感じることが少ない

○仕事中にストレスを感じる

○純粋に楽しめる活動の時間が少ない。

 

頭脳

○夜間や週末に仕事をすることが多い

○一度に一つのことに集中するのが苦手

○創造的な思考をする時間がない

○目先のことに対応しがち

 

精神

○仕事の内容を自分で決めることができない

○利他的な活動をしていない

○人生で最も重要なことに時間が使えていない

○自分の好きなことに時間をかけられない。

 

皆さんは何個あてはまったでしょうか?

当てはまる項目が多いほど、エネルギーが低いということになります。

少ないほど、時間をうまく使えるようになるということです。

 

 

日本で仕事をしていると、当てはまる項目が多くなりそうです。

 

ちなみに、以前の私だとほとんど当てはまっています。

研修医時代だと満点かもしれません。

食事は外食やコンビニが多い。

徹夜や病院泊まり込みは普通。

当直がらみの36~48時間連続勤務は当たり前。

この時点で物理的に厳しいですね。

常に電話が鳴る可能性があり、時間管理どころの話ではありません。

体調も気分も良いはずはなく、ストレスが大きかったことを覚えています。

 

研究者時代は、時間管理ができたはずでしたが、今考えると50点くらいです。

Oxfordでは、実験をするかしないか、論文を書くかどうかは自由意志でした。

やらなければ、研究者が続けられなくなるだけなので、自分で計画して研究を進めるしかありません。

そして、研究は単位時間で多くの業績をつくれた者が生き残るという、完全に競争の世界です。

Oxford大学で役職をとるためには、その競争に勝つことが前提です。

実際、イギリス到着直後にお世話になったアメリカ人やイスラエル人の同僚は、業績が出せずに辞めてしまいました。

研究を教えてくれたドイツ人は、カナダで一人教授になりましたが、ストレスから病気になり、なくなってしまいました。

もはや、利他という雰囲気ではありません。

以前はもっと自由で楽しくできていたという話でしたが、リーマンショック以降は状況が悪化したようです。

そんな殺伐とした環境で、論文の筆頭著者としてトップジャーナルに掲載されたというのは、我ながら、よくやったと思います。

ただ、ずっとこんな競争はとてもできないと感じ、妻も寝込んでいたので、一区切りついたところで研究から離れる決意をしました。

 

そして、育児と妻の看病をしながら、準備不足の状態で開業です。

開院当初は、常に何かしていないと落ち着きませんでした。

安全性に自信はありましたが、それでも誰もやったことがない治療だったので、なにか起こったらどうしようという不安は常にありました。

負債>資産の状態から、一刻も早く脱したいという焦りもありました。

個人事業というものは、自分が動かないと何も進みません。

何もしなければ、どんどんマイナスが増えてゆき、事業が立ち行かなくなります。

新米経営者が一度は通る道ですね。

経営が安定してからは、意識的に休めるようになりました。

いつやめても困らなくなったというのもあります。

時間管理の前提に、経済的な安定は必要だなと感じました。

 

現在は、ありがたいことに、ほとんど当てはまりません。

定期的な休憩をとっていないくらいでしょうか。

週5日外来をしているので、決まった時間に休憩とはなかなかいきません。

音羽病院だと、朝からはじめて気が付くと午後の2時3時というのが普通です。

クリニックでも、うっかりすると休まずに仕事をしてしまうことがあります。

このへんはなかなか直りません。

とはいえ、私の場合、好きな仕事ができているので、ストレスが少ないです。

一人部長なので、外来以外の時間に何をするかはある程度自由です。

いうまでもなく、自分のクリニックに関する時間管理も制限がありません。

自分で決定できるというのはかなり恵まれた環境といえます。

以前は、自宅でも仕事をしがちでしたが、2018年に寝込んでからは、仕事を持ち帰ることはほとんどありません。

結果的に、仕事のパフォーマンスは上がりました。

オンオフは大事ですね。

また、運動するようになってからは、体調が格段に良くなり、以前ではありえなかった仕事量がこなせるようになりました。

外来をした後も、家事をする余裕があるのは、自分でも驚きです。

 

話が少しそれましたが、つまるところ、体と感情の状態を良くしなさいということです。

いくら計画を立てても、体調が悪ければ仕事はできません。

やる気が起きなければなにも進みません。

 

時間をうまく使うには、環境が恵まれているかどうかがかなり大きいです。

しかし、体調、感情は、自分でコントロール可能です。

食事内容に気を配り、十分な運動をし、睡眠と休息をしっかりとる。

常に感謝を心掛け、怒り、焦り、恐怖、不安に振り回されていないか自分の心をチェックする。

結局、ここに行きつきます。

 

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この記事を書いた人
しげとう・まこと●医学博士。日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。亀田総合病院、オックスフォード大学正研究員などを経て、2016年9月に開院。GLP-1に関する論文が国際科学雑誌に掲載されるなど、業績多数。国立滋賀医科大学の客員講師も務めている。2021年から洛和会音羽病院糖尿病内科部長代理、医療法人シゲトウクリニック理事長を兼務。
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