Oxfordで、GLP-1を研究していた糖尿病専門医が、肥満治療を考えます。
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資産としての健康

 

「あなたの最も大切な資産は何ですか?」

と聞かれたらどう答えるでしょう。

価値観は人それぞれですが、私なら迷わず「健康」と答えます。

 

資産というとお金や不動産のイメージがあります。

確かに、お金はあったほうが人生の自由度が高まります。

 

ですが、それが人生でもっとも大切なものではありません。

 

金融資産、業績、経歴などをいくら積み上げても、健康状態が悪ければ台無しです。

健康面に問題があったら、愛する人と過ごす時間も楽しめないでしょう。

健康は生きてゆくうえで、全てにおいて大前提になります。

健康でなければ意味がありません。

どんな資産も、あの世までは持っていけません。

死んでしまえば無価値です。

逆に健康であれば、他の資産は、いくらでも、あとでつくることができる可能性があるわけです。

 

診療をしていて感じるのは、

「もっと健康に投資したらよいのに」ということです。

 

経済的には自由になっているのに、健康を省みない人が結構います。

特に男性に多いです。

私が「食事の質を高めてください」と指導すると、

「食事は毎食数万円のコースを食べている」

という返しをする人が稀ですが一人ならずいらっしゃいます。

ここで私が言っているのは栄養学的な質です。

もちろん、コンビニ弁当や、揚げ物中心の総菜よりはよいかもしれませんが、毎食外食というのはバランスを欠いています。

 

 

この人は30歳代で、おそらく金融資産が億単位の人です。

私が初めて診察した時点で、進行した網膜症、腎症がありました。

このままいくと、おそらく、あと数年で透析になるでしょう。

一般的にはあまり知られていませんが、糖尿病で透析になった場合、透析導入後の平均余命はわずか5年です。

高級なコース料理は、ごくたまに楽しむものであって、毎日食べるものではありません。

値段に見合った味や満足度を演出しようとすると、どうしても味は濃くなり、量も過剰になります。

高級な外食というのは、いかにもう一回来てもらうかが優先されています。

ほとんどの場合、健康については考えられていません。

 

こういう、「残念な資産家」は多いです。

本当の資産家は、健康の重要性について理解しており、投資を惜しみません。

 

仮にあなたが65歳だとして

 

数百億円持っているが、ほとんど寝たきり

金融資産は大して無いが、健康の不安は全くない

 

のどちらになりたいでしょうか?

いうまでもないでしょう。

 

失ったお金は取り戻せるかもしれません。

しかし、一度失った健康は、ほとんどの場合、どんなにお金を払っても取り戻せません。

 

 

以下は、スティーブジョブズの最後の言葉とされるものです。

 

私は、ビジネスの世界で、成功の頂点に君臨した。

他の人の目には、私の人生は、

成功の典型的な縮図に見えるだろう。

しかし、仕事をのぞくと、喜びが少ない人生だった。

人生の終わりには、富など、私が積み上げてきた

人生の単なる事実でしかない。

病気でベッドに寝ていると、

人生が走馬灯のように思い出される。

私がずっとプライドを持っていたこと、

承認や富は、

迫る死を目の前にして

色あせていき、何も意味をなさなくなっている。

この暗闇の中で、生命維持装置の

グリーンのライトが点滅するのを見つめ、

機械的な音が耳に聞こえてくる。

神の息を感じる。死がだんだんと近づいている

今やっと理解したことがある。

人生において十分にやっていけるだけの

富を積み上げた後は、富とは関係のない

他のことを追い求めた方が良い。

もっと大切な何か他のこと。

それは、人間関係や、芸術や、

または若い頃からの夢かもしれない。

 

終わりを知らない富の追求は、

人を歪ませてしまう。私のようにね。

神は、誰もの心の中に、

富みによってもたらされた幻想ではなく、

愛を感じさせるための「感覚」

というものを与えてくださった。

私が勝ち得た富は、(私が死ぬ時に)

一緒に持っていけるものではない。

私が持っていける物は、愛情にあふれた思い出だけだ。

これこそが本当の豊かさであり、あなたとずっと

一緒にいてくれるもの、あなたに力をあたえてくれるもの

あなたの道を照らしてくれるものだ。

愛とは、何千マイルも超えて旅をする。

人生には限界はない。

行きたいところに行きなさい。

望むところまで高峰を登りなさい。

全てはあなたの心の中にある、

全てはあなたの手の中にあるのだから

世の中で、一番犠牲を払うことになる

「ベッド」は、何か知っているかい?

シックベッド(病床)だよ。

あなたのために、ドライバーを誰か雇うこともできる。

お金を作ってもらうことも出来る。

だけれど、あなたの代わりに病気になってくれる人は

見つけることは出来ない

物質的な物はなくなっても、また見つけられる。

しかし、一つだけ、なくなってしまっては、

再度見つけられない物がある。

人生だよ。命だよ。

手術室に入る時、その病人は、まだ読み終えてない

本が1冊あったことに気付くんだ。

「健康な生活を送る本」

あなたの人生がどのようなステージにあったとしても、

誰もが、いつか、人生の幕を閉じる日がやってくる。

 

あなたの家族のために愛情を大切にしてください。

あなたのパートーナーのために、

あなたの友人のために。

そして自分を丁寧に扱ってあげてください。

他の人を大切にしてください。

 

本当に本人が残したものかはわからないとされていますが、人生の最後に後悔することが凝縮されています。

 

世界一の企業をつくった英雄も、最後は健康に泣きました。

健康は失った後では取り返しがつきません。

 

最後に後悔しないよう、健康資産をしっかり運用したいものです。

 

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この記事を書いた人
しげとう・まこと●医学博士。日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。亀田総合病院、オックスフォード大学正研究員などを経て、2016年9月に開院。GLP-1に関する論文が国際科学雑誌に掲載されるなど、業績多数。国立滋賀医科大学の客員講師も務めている。2021年から洛和会音羽病院糖尿病内科部長代理、医療法人シゲトウクリニック理事長を兼務。
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