Oxfordで、GLP-1を研究していた糖尿病専門医が、肥満治療を考えます。
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外科手術(Bariatric Surgery)

肥満治療の最後の手段ともいえる外科手術。
図のように、胃の入り口を狭くしたり、胃そのものを切り取って、食事の量を減らす方法です。

 

日本では、2014年4月に腹腔鏡下スリーブ状胃切除術が保険収載されており、
手術適応は、
年齢が18歳から65歳までの原発性(一次性)肥満で、6か月以上の内科治療で十分な効果が得られず、次のいずれかの条件を満たすもの。
1) BMI35以上である
2) BMI32以上で併存疾患(糖尿病、高血圧、脂質異常症、肝機能障害、睡眠時無呼吸症候群など)を2つ以上有する
となっています。

 

施設基準が厳しく、できる病院はかなり限られます。

 

手術ですので、周術期の合併症の可能性があることに加え、精神的な問題が悪化する可能性が指摘されています。

 

精神的なストレスを、食べることで代償していたとすれば、物理的に食べることができない状態に置かれれば、その分悪化するものと思われます。

 

肥満による害を考えると、選択肢になりますが、なかなか気軽にはできません。

 

この記事を書いた人
しげとう・まこと●医学博士。日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。亀田総合病院、オックスフォード大学正研究員などを経て、2016年9月に開院。GLP-1に関する論文が国際科学雑誌に掲載されるなど、業績多数。国立滋賀医科大学の客員講師も務めている。2021年から洛和会音羽病院糖尿病内科部長代理、医療法人シゲトウクリニック理事長を兼務。
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