2022年2月21日
肥満は遺伝か?と訊かれることがありますが、私は恐らく違うだろうと答えています。
ほんの半世紀前まで肥満は珍しかったのが、生活環境の変化とともに大幅に増えた点から、ほとんどが環境要因と考えるのが妥当でしょう。
肥満と関連する遺伝子としてFTO遺伝子などが知られていますが、やはり影響度としては環境が大きいというのが現状です。
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1502214#t=article
http://www.bmj.com/content/354/bmj.i4707
一方、遺伝子は環境によって変化することが明らかになっており、数か月~年単位でスイッチがONになったりOFFになったりするようです。
実際に、肥満のスイッチが入ったと思えるような経過をとるケースも稀ではなく、その多くは「大きなストレス」であったり、「生活環境の変化」であったりするようです。
つまり、いったん入ってしまったスイッチをOFFにするためには少なくとも数か月はかかるわけです。
短期間で痩せたとしても、遺伝子レベルで身体が対応できないため、当然の結果としてリバウンドします。
ゆっくり生活習慣を見直してゆくのが、安全で確実なダイエットといえるでしょう。