2022年2月2日
断食をしたが、うまくいかなかったという方がたがよく受診されます。
多くの場合、いきなり1週間、水だけの本断食をやって、食事再開時に大量に食べてしまい、前よりも体調が悪くなってしまうようです。
断食は、科学的にも強力な効果が実証されつつありますが、実際に行うのは難しく「食事療法の外科治療」ともいわれています。知識がない状態で手を出すのは危険だと思います。
やるのなら、半日からはじめ、徐々に時間を伸ばすのが良いでしょう。
断食をすると生理的にGLP-1が減ってしまうため、特に食事を食べ始めたときに止まらなくなってしまいがちです。
せっかく、断食で変化した腸内環境に急激に食事が流れ込むと、いわゆる悪玉菌が一気に増えてしまい、かえって体質が悪くなるものと思われます。イスラム教の断食月(ラマダン)で病気が増えるのはこのためでしょう。
日常的に断食している方からは、「GLP-1治療中に断食するとすごく楽だった」という声をいただいており、注射の併用で安全で苦しくない次世代の断食が可能です。