Oxfordで、GLP-1を研究していた糖尿病専門医が、肥満治療を考えます。
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断食(ファスティング)で失敗する人たち

断食をしたが、うまくいかなかったという方がたがよく受診されます。
多くの場合、いきなり1週間、水だけの本断食をやって、食事再開時に大量に食べてしまい、前よりも体調が悪くなってしまうようです。

断食は、科学的にも強力な効果が実証されつつありますが、実際に行うのは難しく「食事療法の外科治療」ともいわれています。知識がない状態で手を出すのは危険だと思います。
やるのなら、半日からはじめ、徐々に時間を伸ばすのが良いでしょう。

断食をすると生理的にGLP-1が減ってしまうため、特に食事を食べ始めたときに止まらなくなってしまいがちです。
せっかく、断食で変化した腸内環境に急激に食事が流れ込むと、いわゆる悪玉菌が一気に増えてしまい、かえって体質が悪くなるものと思われます。イスラム教の断食月(ラマダン)で病気が増えるのはこのためでしょう。

日常的に断食している方からは、「GLP-1治療中に断食するとすごく楽だった」という声をいただいており、注射の併用で安全で苦しくない次世代の断食が可能です。

この記事を書いた人
しげとう・まこと●医学博士。日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。亀田総合病院、オックスフォード大学正研究員などを経て、2016年9月に開院。GLP-1に関する論文が国際科学雑誌に掲載されるなど、業績多数。国立滋賀医科大学の客員講師も務めている。2021年から洛和会音羽病院糖尿病内科部長代理、医療法人シゲトウクリニック理事長を兼務。
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