2022年2月2日
果物、野菜、オリーブオイル、全粒穀物、魚などが中心の地中海食が病気予防に有効というのは有名ですが、やり方が悪いと、期待される効果が得られないようです。
最近の研究によれば、地中海食による心血管疾患リスクの低下は高収入、高学歴の人でのみ認められ、低収入の人や低学歴の人では認められませんでした。
https://academic.oup.com/ije/article-abstract/doi/10.1093/ije/dyx145/4056503/High-adherence-to-the-Mediterranean-diet-is?redirectedFrom=fulltext
なお、地中海食によって同リスクは高収入の人で61%、高学歴の人では57%低下しています。
体型や生活習慣で補正しても、結果は同じでした。
どうやら、
肉の摂取量: 低収入>高収入 (本物のオリーブオイルや安全な魚は高価)
全粒穀物の摂取量: 高収入>低収入
野菜、果物の摂取量:高収入>低収入
となっており、過去のデータを考慮すると、このあたりが影響しているものと思われます。
また、調理に関する知識も違いが見られ、高学歴、高収入な人たちは、材料をあまり加熱せずに食べている傾向もあるようです。
結局、○○食とかxx法とかいった方法論にこだわるよりも、加工食品を避け、全粒穀物と野菜を多く摂ることを心がけたほうが良いと思います。
いずれにしても、日本で地中海食などをやろうとすると、非常に高くつき、なかなか続けられないと思います。
基本的には高価な食材が必要ない日本の伝統食は、あらゆる面で優秀だと思います。