数年前、サバ缶に多く含まれるEPAがGLP-1を増やして痩せる効果があると話題になり、サバ缶が売り切れたことがありました。
科学的に、サバ缶で痩せるというのは正しいのでしょうか?
言えることをまとめてみました。
まず、DHA,EPAを含むω-3脂肪酸の一般的な効果についてです。
抗炎症作用(◎確実)
血糖降下作用(◎確実)
体重減少作用(△議論があるが、可能性はある)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29621669
記憶力、学習能力、認知機能を高める(○データは多いが、相反するデータも存在)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29405237 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25054550
といったところで、抗炎症作用など、なかなか悪くないのですが、体重減少効果自体が微妙という結果。
有名な認知機能や学習能力については、案外、グレーなんですね。
それでは、EPAがGLP-1を増やす可能性があるかどうかについてですが、
ラットに投与したが、GLP-1レベルに影響はなかった
ヒトでEPAが多い食事を摂らせたあと、GLP-1を測定したところ、低下!
N=10 とすくないものの、有意差ありです。
残念ながら、EPAを摂ることで、GLP-1が増える可能性は極めて低いと言わざるを得ません。
サバ自体は、ω-3/ω-6比が優秀ですし、食べたらよいと思います。
脂質のサプリメントは、加工の過程で酸化しており、却って悪い可能性もあり、メーカーによっては表示されている量が含まれていないことも多いとか。
そういうわけで、サプリメントでEPAを摂るのはオススメしていません。
私は、痩せるために食べるという考え自体が病気と考えています。
そういう意味で、すべての単品ダイエットは害悪だと考えています。