Oxfordで、GLP-1を研究していた糖尿病専門医が、肥満治療を考えます。
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未来の肥満手術

連休は、家族とゆっくり過ごしています。

こういう時間が最も大切だと、つくづく思います。

 

さて、オックスフォードのラボの同僚でもある妻が面白い論文を見つけてくれたので紹介します。

https://www.nature.com/articles/s41467-018-07764-z

迷走神経に電気刺激を与える機械を胃に付けることで、食欲を抑える方法です。

16x12mmの小さな機械を胃に取り付けるだけなので、従来の胃を作り変える手術と比べ、合併症が少なく、患者負担が減ります。

外科手術(Bariatric Surgery)

胃に取り付ける機械は、以前からあるのですが、今回の報告で画期的なのは、電池が必要ないという点。

電池を使う場合、電池交換に手術が必要になりますが、それが必要なくなります。

工学系の人たちの考えることは、すごすぎて、ほとんど魔法ですね。

個人的には、ペースメーカーにも使えるのではないかなと思ってしまいます。

 

効果ですが、ラットの実験では、100日で対照群と比較して38%の体重差がみられています。

すごい効果です。

今ある、命がけの減量手術は、将来はなくなってゆくと思います。

 

 

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この記事を書いた人
しげとう・まこと●医学博士。日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。亀田総合病院、オックスフォード大学正研究員などを経て、2016年9月に開院。GLP-1に関する論文が国際科学雑誌に掲載されるなど、業績多数。国立滋賀医科大学の客員講師も務めている。2021年から洛和会音羽病院糖尿病内科部長代理、医療法人シゲトウクリニック理事長を兼務。
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