Oxfordで、GLP-1を研究していた糖尿病専門医が、肥満治療を考えます。
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老化と糖化(AGEs)

 

終末糖化産物Advanced Glycation End Product(AGEs)とは、たんぱく質や脂質が糖と結合してできる物質です。

 

加齢に伴い増加する

増えると年齢に伴う疾患のリスクが増す

ことが最近わかり、その重要性が認知されてきました。

AGEが増えると、

コラーゲンなどのたんぱく質がうまく作れなくなり、

皮膚のたるみ・シワの原因になります。

特に、紫外線のダメージを大きくする一因になっているようです。

また、神経細胞にたまると、アルツハイマー病などが起こってくると考えられています。

こういったことから、老化物質として研究されています。

 

AGEsは、体の中で造られるもの(内因性)と、食事から体に入ってくるもの(外因性)に分けられます。

 

内因性のものは、主に体のたんぱく質と血液中の糖が結合してできます。

したがって、血糖が高ければ高いほど、AGEsが多く発生します。

 

内因性のAGEsを増やさないためには、急激に血糖を上げるような清涼飲料水や、菓子類などの加工食品を避けることが重要になってきます。

特に、白砂糖やぶどう糖果糖液糖には注意が必要でしょう。

 

糖尿病の診療をするうえで欠かせない、血糖コントロールの指標であるヘモグロビンエーワンシー(HbA1c)やグリコアルブミンも、AGEsの1種です。

AGEsは、インスリン抵抗性や、インスリン分泌細胞(β細胞)毒性の原因になっているということがわかっています。

 

血糖が高いこと自体が、血糖を上げてしまうという、悪循環になってしまうのです。

 

外因性のAGEsは、ほぼ食品として体に入ってきます。

できるだけ、AGEsが少ない食品を摂ることが対策になります。

食品によって含有量は大きく違います。

動物性食品に高く、植物性食品に低い傾向がありますが、調理法が大きく影響します。

焼く、揚げるといった高温調理により、大量のAGEsが発生してしまいます。

ベーコン、ステーキといった加工肉や、ポテトチップスやフライドポテトに桁外れに多く含まれています(表)

AGEsの観点から、揚投稿一覧げ物は最悪の選択になります。

 

いっぽう、蒸す、煮るといった低温調理は、AGEsを発生させにくい方法です。

熱に弱い栄養素も摂りやすくなる点でも優れています。

 

低AGEsな食品を選ぶことで、自然に健康的な食事になります。

 

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この記事を書いた人
しげとう・まこと●医学博士。日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。亀田総合病院、オックスフォード大学正研究員などを経て、2016年9月に開院。GLP-1に関する論文が国際科学雑誌に掲載されるなど、業績多数。国立滋賀医科大学の客員講師も務めている。2021年から洛和会音羽病院糖尿病内科部長代理、医療法人シゲトウクリニック理事長を兼務。
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